そして音符のプロパティ
実はすっぴん調教からヒントを得た調声処理の実験は、公開されているVSQが丁度良い具合だったので、同じはやや〆さんの「夢みることり」を題材にしてたんです。
でも、テト支援で頑張ってる人がいるのに横やりを入れるようで気が引けて、完成後に「ぴんぽんだっしゅ!」に変更してやり直したっていう経緯がありました。
まあでも、お陰で今の方法で元になるVSQがあれば素早くあのレベルまで持っていけることが確認できたので良しとします。
引っ込めた「夢みることり」はフルであるんですが、こんなのを作ってみた。
忙しい人の為の重音テトによる「夢みることり」

さてそれでは本題の調声の解説に入ります。

今回解説するのは基本だけで、ほとんどが音節の種類によって決め打ちで処理できる内容です。
一応重音テトの音声に特化した調声も述べてみます。

□母音と「を」、「ん」
フレーズの頭にある母音はデフォルトのままにします。
それ以外は手前に「っ」(つまり休符)が無い限り全て母音結合処理をします。
これは録音された母音の原音はほぼ全てが喉で、大げさに言えば咳をするような(「声門破裂音」と呼ぶらしい)発音で、それが語中にあると不自然に聞こえてしまうからです。
ただしフレーズの中程でも単語の頭にあって強調する場合や、一音一音区切ったように発音する場合等、例外もあります。

□か行、た、て、と、が行、だ、で、ど、ば行、ぱ行(先行発声、オーバーラップしない音)
最終処理まで行うと(主にリバーブで)発音が不明瞭になる場合、音の前に64分休符を挿入すると聞き取りやすくなるようです。
この短い休符の挿入は、音程の差にもよりますが、オートピッチ処理後に行った方が良いようです。つまり音程の滑らかな繋ぎの途中にブランクを入れる事になります。

□つ、ち系(「ちゃ」とか「つぁ」とか)
基本的に原音設定がちゃんとしてれば問題は無いはずですが、
最終的に「す」、「し」に聞こえてしまう場合、先行発声の更に前に隙間をあける必要があります。
現状のUTAUでは結構面倒です。次の方法が考えられます。
a.手前に先行発声よりちょっとだけ長い休符を入れる(その分手前の音符は短くなる)
b.原音の設定で頭にブランクを残すようにする。
※bの場合は不可能ですが、aで手前の音符が無くなってしまうor短すぎて不自然になる場合、前回おまけで説明したstpを設定して先行発声の長さを切り詰める必要があります。

ちなみに音符の長さはUTAU画面の右下、左から二番目に選択部の長さが秒単位で表示されるのでそれを1000倍すれば、設定数値(msec単位)と比較できます。

□さ行、は行、「ふぁ」系
基本的に原音設定がちゃんとしてれば問題は無いはずです。
これも原音の設定で先行発声が手前の音符の長さ以上になってしまう場合、stpの設定をする必要が出てきます。
又は音符自体が短い場合、あえて先行発声を小さな値にして無声化してしまう方が良い場合もあります。この場合先行発声の値や原音の波形を参考にして音符内の発声を子音部だけにします。
これは前項の「つ」、「ち」系でも同じことが言えます。

□ほかの種類の音節は音符側に特に調整項目は無かったと思います。(思い出したらまた書きます)

■重音テトに特化した調声
重音テトの音声は全般的に子音が弱く、立ち上がりがゆっくりです。
なのでUTAUで短い音符にすると必ず尻上がりの横倒し台形エンベローブになってしまいます。
これはこれで独特の聴感なのですが、やっぱりこのままでは不自然です。
そこでそれを少しでも緩和するために、私は出来る限り頭を強調して終りに向かって傾斜しているエンベロープにしています。
ただ先行発声の頭から強調するとリズムがおかしくなるかもしれないのでピークは本当の音符の頭になるようにします。

とりあえず思いつくのはこれくらいです。
また思い出したり、補足事項が出てきたら記事にします。
それでは。

UTAU調声 | 12:49:56 | Trackback(0) | Comments(2)
まずは原音側の設定を
さる場所を覗いてみると調声にかなり手間取っている様子が伝わってきます。
そこで、調整方法を私なりにまとめてみようと思います。

先ず原音の設定ですが、中テンポ(120〜160程度)の曲で、設定を確定させて、あとは殆どいじらないのが本来の使い方(そういうつもりで作った)です。

いろいろパラメータが多すぎて既に混乱が生じているようですが、
私の原音設定方法が固まってきたのでここに晒しておきます。

※固定部分、最初・終りのブランクは共通事項なので略して先行発声とオーバラップのみ記述します。
□あ〜お:
  先行発声・オーバラップ共に設定しません。
□か〜こ:
  先行発声・オーバラップ共に設定しません。
  ※か行は発声前に少しでも無音部分が無いとリバーブ等で発音が潰れてしまうことがあるので頭にブランクを残してその分先行発声を設定しても良いと思います。
□さ〜そ:
  先行発声の値は子音部分の真ん中より右寄りに設定。オーバーラップは先行発声から左に50msec位に設定します。(エディタの目盛り0.0〜0.1の半分くらい)
□た、て、と、てぃ、とぅ:
  先行発声・オーバラップ共に設定しません。
  ※か行と同じく発声前に少しでも無音部分が無いとリバーブ等で発音が潰れてしまうことがあるので頭にブランクを残してその分先行発声を設定しても良いと思います。
□つ、つぁ、つぃ、つぇ、つぉ、
□ち、ちゃ、ちゅ、ちぇ、ちょ:
  先行発声は値は子音部分の真ん中より右。オーバーラップは設定してはいけません。
  ※これらは先行発声しつつもその直前に一瞬無音部分が必要な子音で、ハイテンポな曲の時調声に苦労します。(「ぴんぽんだっしゅ!」で「つ」が「す」に聞こえるのはこれでした)
□な〜の:
  先行発声は値は頭から20〜25msec程度のところに設定。(エディタの0.0〜0.1の4分の1くらい)
  オーバーラップは頭の立ち上がり分くらい。
□は、ひ、へ、ほ、
□ふ、ふぁ、ふぃ、ふぇ、ふぉ:
  さ行と一緒ですが、先行発声の値は子音部分の真ん中より右寄り、サ行よりも母音部の頭に接近にさせて設定。オーバーラップは先行発声から左に50sec位に設定します。(エディタの目盛り0.0〜0.1の半分くらい)
□ま〜も:
  な行と同じ。先行発声は値は頭から20〜25msec程度のところに設定。(エディタの0.0〜0.1の4分の1くらい)
  オーバーラップは頭の立ち上がり分くらい。
□や、ゆ、よ、いぇ:
  発声状態によって違いますが、とりあえず「ま行」「な行」と一緒。
□わ:
  発声状態によって違いますが、とりあえず「ま行」「な行」と一緒。
□ん:
  母音(あ〜お)と同じ。
□が〜ご・だ・で・ど・ば〜ぼ・ぱ〜ぽ
 「か行」とかと同じ。

■残りは研究中。

ついでにおまけ
ハイテンポな曲等で直前の音符の長さよりも先行発声の方が長くなってしまうとその音符がまともに発音しなくなります。
そんなときは、原音の設定を変えるのではなく、音符のプロパティの「others」に「stp=」を設定して、その分、同じ値だけ先行発声を減らすという手が使えます。
原音設定の「先頭のブランク」は処理前に無用部分をカットしますが、音符のプロパティにある「stp」は処理の最後に先頭から設定値(msec)だけをカットします。
こうすると子音部が切り詰められた形になり、VocaloidでVELを高く(だと思う。逆だったかな?)したような効果が擬似的に得られます。
ただし長さだけで強調はしてくれないので、その分は別の方法で補う必要があります。
この方法が有効なのは、以下の音節です。(多分。間違っていたらごめんなさい)
 さ、し、す、せ、そ、
 つ、つぁ、つぃ、つぇ、つぉ、
 ち、ちゃ、ちゅ、ちぇ、ちょ、
 は、ひ、ふ、へ、ほ、
 ふぁ、ふぃ、ふぇ、ふぉ


UTAU調声 | 18:58:10 | Trackback(0) | Comments(0)