投稿日:2008-05-21 Wed
さる場所を覗いてみると調声にかなり手間取っている様子が伝わってきます。そこで、調整方法を私なりにまとめてみようと思います。
先ず原音の設定ですが、中テンポ(120~160程度)の曲で、設定を確定させて、あとは殆どいじらないのが本来の使い方(そういうつもりで作った)です。
いろいろパラメータが多すぎて既に混乱が生じているようですが、
私の原音設定方法が固まってきたのでここに晒しておきます。
※固定部分、最初・終りのブランクは共通事項なので略して先行発声とオーバラップのみ記述します。
□あ~お:
先行発声・オーバラップ共に設定しません。
□か~こ:
先行発声・オーバラップ共に設定しません。
※か行は発声前に少しでも無音部分が無いとリバーブ等で発音が潰れてしまうことがあるので頭にブランクを残してその分先行発声を設定しても良いと思います。
□さ~そ:
先行発声の値は子音部分の真ん中より右寄りに設定。オーバーラップは先行発声から左に50msec位に設定します。(エディタの目盛り0.0~0.1の半分くらい)
□た、て、と、てぃ、とぅ:
先行発声・オーバラップ共に設定しません。
※か行と同じく発声前に少しでも無音部分が無いとリバーブ等で発音が潰れてしまうことがあるので頭にブランクを残してその分先行発声を設定しても良いと思います。
□つ、つぁ、つぃ、つぇ、つぉ、
□ち、ちゃ、ちゅ、ちぇ、ちょ:
先行発声は値は子音部分の真ん中より右。オーバーラップは設定してはいけません。
※これらは先行発声しつつもその直前に一瞬無音部分が必要な子音で、ハイテンポな曲の時調声に苦労します。(「ぴんぽんだっしゅ!」で「つ」が「す」に聞こえるのはこれでした)
□な~の:
先行発声は値は頭から20~25msec程度のところに設定。(エディタの0.0~0.1の4分の1くらい)
オーバーラップは頭の立ち上がり分くらい。
□は、ひ、へ、ほ、
□ふ、ふぁ、ふぃ、ふぇ、ふぉ:
さ行と一緒ですが、先行発声の値は子音部分の真ん中より右寄り、サ行よりも母音部の頭に接近にさせて設定。オーバーラップは先行発声から左に50sec位に設定します。(エディタの目盛り0.0~0.1の半分くらい)
□ま~も:
な行と同じ。先行発声は値は頭から20~25msec程度のところに設定。(エディタの0.0~0.1の4分の1くらい)
オーバーラップは頭の立ち上がり分くらい。
□や、ゆ、よ、いぇ:
発声状態によって違いますが、とりあえず「ま行」「な行」と一緒。
□わ:
発声状態によって違いますが、とりあえず「ま行」「な行」と一緒。
□ん:
母音(あ~お)と同じ。
□が~ご・だ・で・ど・ば~ぼ・ぱ~ぽ
「か行」とかと同じ。
■残りは研究中。
ついでにおまけ
ハイテンポな曲等で直前の音符の長さよりも先行発声の方が長くなってしまうとその音符がまともに発音しなくなります。
そんなときは、原音の設定を変えるのではなく、音符のプロパティの「others」に「stp=」を設定して、その分、同じ値だけ先行発声を減らすという手が使えます。
原音設定の「先頭のブランク」は処理前に無用部分をカットしますが、音符のプロパティにある「stp」は処理の最後に先頭から設定値(msec)だけをカットします。
こうすると子音部が切り詰められた形になり、VocaloidでVELを高く(だと思う。逆だったかな?)したような効果が擬似的に得られます。
ただし長さだけで強調はしてくれないので、その分は別の方法で補う必要があります。
この方法が有効なのは、以下の音節です。(多分。間違っていたらごめんなさい)
さ、し、す、せ、そ、
つ、つぁ、つぃ、つぇ、つぉ、
ち、ちゃ、ちゅ、ちぇ、ちょ、
は、ひ、ふ、へ、ほ、
ふぁ、ふぃ、ふぇ、ふぉ
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